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夏の暑さ対策、断熱DIYは冷房代にも効くのか

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夏の午後、強い西日が差し込む窓に遮熱・遮光カーテンが半分閉められているリビングの様子

断熱DIYというと「冬の寒さ対策」のイメージが強いですが、実は夏の暑さ・冷房代にも効果があります。

結論として、冬に取り入れた断熱グッズの多くはそのまま夏にも使え、日射熱をカットする「遮熱」の視点を加えるとさらに効果を底上げできます。

目次

断熱と遮熱の違いを整理する

断熱とは、室内と室外の熱の出入りそのものを抑える働きのことです。

一方の遮熱とは、太陽光に含まれる日射熱が窓から室内に入り込むのを防ぐ働きを指します。

冬は主に断熱、夏は断熱に加えて遮熱の視点も必要になるという違いを押さえておくと、季節ごとの対策の考え方が整理しやすくなります。

季節で使い方を変えたほうがよいグッズもある

断熱DIYグッズを夏場もつけたままでよいかどうかの基本的な考え方は断熱DIYを始めたあとによくある質問まとめ。夏の扱い・採寸ミス・お手入れでも紹介しているので、ここではさらに踏み込んで、季節によって使い方そのものを変えたほうがよいケースを見ていきます。

遮熱機能のない厚手の断熱シートは、夏場は逆に室内の熱を閉じ込めてしまうことがあるため、6月頃を目安に一度取り外し、遮熱タイプに貼り替えるという運用が向いています。

反対に、遮熱タイプの断熱シートやフィルムをそのまま冬も使い続けると、日射による自然な暖かさ(冬の日だまり効果)まで遮ってしまい、暖房の負荷がかえって増えてしまうことがあります。

冬は断熱重視、夏は遮熱重視というように、季節に応じて製品タイプを使い分けるのが理想的です。

隙間テープや断熱シートを通年で使い続ける場合は、粘着剤が劣化して剥がれやすくなるため、年に1回、梅雨入り前や秋口のタイミングで貼り直しが必要ないか点検しておくと、効果を維持しやすくなります。

「断熱」と「遮熱」、夏に重視すべきはどちらか

夏の暑さの主な原因は、窓ガラスを通して差し込む日射熱です。

そのため夏場は、熱の出入りを抑える断熱だけでなく、日射そのものを遮る遮熱の視点を組み合わせることで、より効果を実感しやすくなります。

断熱シート・断熱フィルムの中には、遮熱機能を兼ねた製品も販売されています。
夏の暑さ対策も意識するなら、「遮熱」の表記があるかどうかを購入前にチェックしてみてください。

夏の暑さ対策として効果的な断熱DIYグッズ

夏場に特に効果を発揮しやすいグッズを、窓の対策を中心に紹介します。

窓の遮熱・断熱シート

断熱シート・プチプチ系のグッズの中でも、遮熱タイプは表面に金属蒸着や特殊コーティングが施されており、日射熱を反射する働きがあります。

特に西日が強く差し込む窓には、遮熱タイプのシートやフィルムを優先的に選ぶのがおすすめです。

窓ガラスに片手で銀色がかった遮熱フィルムを貼り付けている手元アップ、日差しがフィルム表面に反射している様子

参考: 窓用遮熱フィルムの例

窓ガラスフィルム 遮熱・遮光・UVカット(西日対策)

窓ガラスフィルム 遮熱・遮光・UVカット(西日対策)
水で貼れる剥がせるタイプの遮熱フィルム。西日の強い窓におすすめで、UVカット・飛散防止機能も兼ねています(型板ガラス・ペアガラスには使用不可)
¥1,990(税込・変動あり)

※価格は記事執筆時点のものです。
購入前に最新価格をご確認ください。

すだれ・遮熱カーテンとの併用

窓の外側にすだれやよしずを設置すると、日射が室内に入る前に遮ることができ、室内側の対策よりも高い遮熱効果を得られます。

室内側では、裏地に遮熱・遮光機能を持つカーテンを使うと、冬の断熱カーテンとしての役割も兼ねられ、一年を通して活用できます。

戸建て住宅の窓の外側に竹製のすだれが吊り下げられている様子を屋外から撮影した写真

参考: 遮熱すだれの例

日本製 すだれ 日よけ(アルミ配合・遮熱タイプ)

日本製 すだれ 日よけ(アルミ配合・遮熱タイプ)
アルミ配合で遮光率84%・UVカット93%の日本製すだれ。窓の外側に吊るすことで、室内側の対策より高い遮熱効果が期待できます
¥2,698(税込・変動あり)

※価格は記事執筆時点のものです。
購入前に最新価格をご確認ください。

グッズ冬の効果夏の効果
隙間テープ冷気の侵入防止冷房効率アップ
内窓DIYキット窓からの熱損失防止冷房効率アップ
遮熱タイプの断熱シート保温(製品による)日射熱の反射
すだれ・よしず効果なし(夏専用)日射の遮断
遮熱・遮光カーテン断熱カーテンとして機能日射・西日の遮断

冷房代はどれくらい変わるのか、試算の考え方

正確な削減額は住宅の状態や地域によって幅がありますが、考え方の一例として実際に数字を当てはめてシミュレーションしてみます。

6畳用エアコンの冷房時消費電力の目安を0.5kW(1時間使用すると0.5kWhの電力量)、電気料金の目安を1kWhあたり31円とすると、1時間あたりの電気代は0.5kWh×31円/kWh=15.5円という計算になります。

窓の遮熱対策によって室温の上昇が緩やかになり、冷房の稼働時間を1日30分短縮できたと仮定すると、1日あたりの削減額は15.5円×0.5時間=約7.75円です。

これを冷房を使う期間の目安(6〜9月、稼働日数として約100日)で掛け合わせると、7.75円×100日=約775円という1シーズンあたりの削減額になります。

遮熱シートやすだれなどに1万円を投じた場合、この削減額だけで元を取ろうとすると、10,000円÷775円で約13シーズン(13年)かかる計算になります。
断熱DIYと同じく、光熱費の削減は「体感の快適さ」に対する副次的なおまけと捉えておく方が、実態に近い評価になります。

同じ冷房設定でも「以前より涼しく感じる」「冷房の効きが早くなった」といった体感の変化こそが、夏の断熱DIYの主な価値だといえます。

方角・部屋タイプ別の夏対策の優先順位

夏の暑さ対策は、すべての窓に同じように力を入れる必要はありません。

西日が強い部屋を優先する

家のどこから熱が逃げているかで紹介したとおり、窓は冬の熱損失だけでなく、夏の熱の侵入においても最も大きな割合を占める部位です。

特に西日が強く差し込む部屋は、夕方にかけて室温が急上昇しやすいため、遮熱シートやすだれといった対策の優先順位を上げておくとよいでしょう。

南向きの窓は軒や庇(ひさし)が夏の高い日差しを遮ってくれることが多く、西日ほど神経質に対策する必要はありません。

北向きの部屋はそもそも直射日光がほとんど入らないため、夏の遮熱対策の優先順位はさらに下がります。

夕方、西向きの窓から強いオレンジ色の西日が差し込み遮熱・遮光カーテンがほぼ閉められたリビングの引きのショット

戸建て・マンションで異なる夏の暑さの出方

屋根裏に近い戸建ての2階は、屋根からの日射熱の影響を受けやすく、夏場だけ極端に暑くなるケースが少なくありません。

屋根・天井からの夏の熱の入り方は、窓に次いで大きな割合を占めるとされており、詳しくは屋根裏・天井の断熱DIY、実際にできることとできないことで解説しています。

一方、マンションは上下左右を他の住戸に囲まれている分、戸建てに比べると外気に接する面が少なく、屋根の影響を直接受けにくい点で夏の暑さにはやや有利な構造です。

冬と夏、両方を見据えた断熱DIYの進め方

これから断熱DIYを始めるなら、冬だけでなく夏も見据えたグッズ選びをしておくと、投資が無駄になりにくくなります。

「通年使用可」「遮熱機能つき」と表記された製品を選んでおくと、冬と夏の両方で活躍させられます。
すだれや遮熱・遮光カーテンのように、夏専用・季節限定のグッズと組み合わせるのも一つの方法です。

まずは冬の寒さ対策として予算別の始め方を参考に着手し、夏が近づいたタイミングで遮熱の視点を追加していく、という進め方が現実的です。

断熱DIYは冬の寒さ対策として語られることが多いですが、正しく選べば夏の暑さ・冷房代にもしっかり効いてきます。
一年を通して使えるグッズを意識して選ぶと、費用対効果もより高まります。

今日のアクション
家の中で最も西日が強く差し込む窓を1つ選び、遮熱タイプの断熱シートやすだれで対策できそうか考えてみましょう。

今使っている断熱シートが遮熱タイプかどうか、パッケージの表記もあわせて確認しておくと、夏に向けた買い替えの判断がしやすくなります。


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この記事を書いた人

IT・Web分野を本業としながら、各種製品の公開情報を集めて比較整理するメディアを複数運営しています。

『断熱DIYラボ』では、公開されている製品情報・断熱の基礎知識・国の補助金制度の仕組みをもとに、客観的な比較情報をお届けしています。

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