内窓DIYキットは、既存の窓の内側にもう1枚窓を追加することで、窓まわりの断熱性能を大きく底上げできるアイテムです。
結論として、選ぶ際は「採寸のしやすさ」「ガラスの種類」「価格帯」の3点を軸に比較するのがおすすめです。
内窓DIYキットの基本構造
内窓DIYキットは、樹脂製やアルミ製の枠(サッシ)に、単板ガラスまたは複層ガラス(2枚のガラスの間に空気層があるタイプ)をはめ込み、既存の窓枠の内側に設置する製品です。
既存窓との間に空気層ができることで、断熱・防音の両方に効果があるとされています。
代表的な製品ラインを比較する
内窓DIYキットの代表的な製品ラインとしては、LIXILの「インプラス」、YKK APの「ウチリモ 内窓」(旧「プラマードU」)、大信工業の「内窓プラスト」の3つがよく比較対象に挙げられます。
いずれも既存の窓枠に後付けできる内窓ですが、枠素材・ガラス種別・価格帯の3軸で見比べると、それぞれの立ち位置の違いが分かりやすくなります。
| 製品ライン | 枠素材 | ガラス種別 | 価格帯の目安(1窓) |
|---|---|---|---|
| LIXIL インプラス | 樹脂 | 単板〜複層(Low-E対応) | 3万円台〜5万円台 |
| YKK AP ウチリモ 内窓(旧プラマードU) | 樹脂 | 単板〜複層(Low-E対応) | 3万円台〜5万円台 |
| 大信工業 内窓プラスト | 樹脂 | 単板中心(複層も選択可) | 2万円台〜4万円台 |
インプラスとウチリモ(旧プラマードU)は大手サッシメーカーの製品で、複層ガラスやLow-Eガラス(遮熱・断熱性能を高めたガラス)まで選択肢が幅広いのが特徴です。
一方の内窓プラストは単板ガラスタイプを中心に価格を抑えたラインナップが多く、「まずは1窓試してみたい」という予算重視の人に選ばれやすい傾向があります。
正確な価格・仕様・在庫状況は流通状況や地域によって変わるため、購入を検討するタイミングで各メーカー公式サイトの最新情報を確認することをおすすめします。
選び方の視点①: 採寸のしやすさ
内窓DIYキットは、既存の窓枠のサイズに合わせてオーダーする形式が一般的です。
採寸方法は製品によって細かく指定されているため、購入前に採寸ガイドを確認し、「自分で測れそうか」を見極めることが失敗を防ぐ第一歩になります。
採寸のつまずきやすいポイントは第3章で詳しく解説しています。

選び方の視点②: ガラスの種類
単板ガラスタイプは価格が抑えられる一方、複層ガラス(ペアガラス)タイプは断熱性能がより高くなる傾向があります。
予算と求める効果のバランスで選ぶのが基本ですが、防音目的も兼ねる場合は、ガラスの厚みや空気層の幅も比較ポイントに加えるとよいでしょう。
結露が気になる場合は、複層ガラスタイプを優先的に検討してください。単板ガラスの内窓でも一定の効果はありますが、結露対策まで含めて考えるなら複層ガラスの方が安心です。
選び方の視点③: 価格帯
内窓DIYキットの価格は、サイズ・ガラスの種類によって1窓あたり2万円台〜5万円台程度まで幅があります。
まずは一番気になる部屋の窓から1〜2窓導入し、効果を確認してから範囲を広げる、という進め方が予算面でも現実的です(予算別の始め方はこちら)。
枠の色・素材で選ぶという視点
機能面だけでなく、内窓の枠の色や素材も、部屋の雰囲気に直結する重要な選択ポイントです。
- 樹脂製の枠: 木目調・ホワイトなど色のバリエーションが豊富で、既存の窓枠やインテリアに合わせやすい
- アルミ製の枠: シャープな見た目でスタイリッシュな印象になりやすいが、樹脂に比べるとやや熱を通しやすい
断熱性能を最優先するなら樹脂製、コストや見た目のシャープさを重視するならアルミ製、という選び方も一つの目安になります。
リビングなど人目につきやすい部屋では、既存の建具や壁紙の色味とのバランスも確認しておくと、設置後の満足度が高まります。
| タイプ | 向いている窓 |
|---|---|
| 引き違いタイプ | 普段から開け閉めする窓(換気が必要な部屋) |
| FIX(はめ殺し)タイプ | 開閉頻度が少ない窓、気密性・価格を優先したい窓 |
開き方のタイプで選ぶ
内窓DIYキットには、既存の窓と同じように左右にスライドさせる「引き違いタイプ」のほか、開閉頻度が少ない窓向けの「FIX(はめ殺し)タイプ」もあります。
普段から換気のために窓を開け閉めする部屋には引き違いタイプが必須ですが、寝室の一部やあまり開け閉めしない窓であれば、FIXタイプの方が気密性を確保しやすく、価格も抑えられる傾向があります。
「この窓は普段どのくらい開け閉めしているか」を思い出してから選ぶと、無駄のない選択がしやすくなります。
施工日数・工程の目安
内窓DIYキットは、採寸から発注、到着後の取り付けまでを含めると、着手から完了まで1〜2週間程度を見込んでおくとよいでしょう。
採寸自体は数十分あれば終わりますが、オーダー品のため製造・配送にある程度の日数がかかる製品が多いためです。
取り付け作業自体は1窓あたり1〜2時間程度が目安とされ、休日の午前中に1〜2窓ずつ進めるようなペースでも十分に完了できます。
冬本番までに間に合わせたい場合は、早めに採寸・発注を済ませておくと安心です。

窓の種類別に見る注意点
引き違い窓(左右にスライドする一般的な窓)は内窓DIYキットのラインナップが最も豊富ですが、上げ下げ窓や出窓など特殊な形状の窓は、対応するキットが限られることがあります。
特殊な形状の窓を持つ部屋から着手したい場合は、事前にメーカーの対応窓タイプを確認してから検討を進めるとスムーズです。
賃貸との違いを理解しておく
内窓DIYキットは、既存の窓枠にビス留めするタイプが一般的で、原状回復を前提としない持ち家だからこそ、しっかりと固定して長期間使い続けられる対策です。
賃貸住宅では原状回復義務があるため、同じような内窓の設置は基本的に難しく、断熱シートや隙間テープが中心の対策になります。
持ち家ならではの選択肢として、内窓DIYキットを積極的に検討できるのは大きなメリットと言えるでしょう。
次の記事では、内窓と並んで手軽に始められる「隙間テープ・すきまパッキン」の選び方を見ていきます。
今日のアクション
気になる窓のサイズ(幅・高さ)を大まかにメジャーで測ってみましょう。あわせて窓の種類(引き違い・上げ下げ等)も確認しておくと、対応キットを探す際にスムーズです。
正確な採寸は購入時のガイドに従ってください。
次に読むべき記事
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